マイツールが「データベース」であることを実感できる週です。
これまでに作成した「一行1データ」の名簿から、今回は宛名ラベルを印刷してみましょう。
マイツールなら「宛名専用アプリ」も自作できる
宛名専用アプリによくある機能(プログラム)も、マイツールなら自分で作ることができます。
コンピュータシステムを考える際の基本的な流れは、
0.環境設定(マイツールではSET、SETCコマンド、小数点以下の設定用DRなど)
↓
1.入力(E、EC、ELなど)
↓
2.修正(これはたくさんあります)
↓
3.削除(DL、DCなど)
↓
4.表示(マイツールは画面表示もプリンタ出力も可能)
となります。今週はこの「4. 表示(プリンタに出す)」を扱います。
マイツールの画面をそのまま印刷するには「Pドン」(2週目で扱いました)が便利です。1文字コマンドはよく使いますね。
PFコマンドで「一行1データ」を宛名ラベルに
「一行1データ」の名簿から、画面フォーマットを変えて印刷するにはPFコマンド(Print by Format)を使います。
年賀状やDM、案内状の宛名ラベル印刷にとても便利です。DM用リストをわざわざ新規で作らずに済みます(これがデータベース)。
たとえば私は、ICで「DM」列を追加し、送る人に「1」をつけます。そして「1」をSHで検索してDMリストを作り、そのリストから宛名ラベルを印刷します。
DMの列を加えた名簿を24ぺージに保存して、
DMの列の「1」を検索したリスト「DMリスト」を25ぺージに保存します。

私が使っている宛名ラベルはA4サイズで8行×3列の24面です。

【手順】デザインページの作成
デザインページを作成する
Fドン → タイトル入力「宛名ラベル24面」ドン → ESC
ページ番号を設定し、書き込み
81ページにCHF
Wドン 81ページ
ラベルのデザインを作成
EDドン
【PFデザインページの作法】
コントロール行
・コントロール行の先頭に「&」を記入。以降の文字で印刷時の設定をします。
・例:
&3 …3行分改行して印刷
&*3 …3列印刷
&F …改ページ
&E …デザインページ終わり
デザインページを修正したら、必ず81ページに書き込んでください。

【宛名ラベル印刷の流れ】
デザインページが完成したら、PFで宛名ラベルを印刷します。
プリンタの設定
プリンタがない場合は「通常使うプリンタ(既定)」をAdobePDFに設定してください。
Windowsマーク → 歯車(設定)→ デバイス → プリンタとスキャナ で変更できます。

名簿を表示し、印刷実行
PFドン
デザインページは 81ドン
データページは25ドン(DMリストは25ぺージに保存してある、複数ぺージのときは25-30のように「-」でつなぐ)
何行目を印刷しますか → 全部なのでドン
印刷が実行されます
PDFファイル保存
保存ダイアログが表示されたら「ダウンロードフォルダ」など任意の場所に保存します。
※PFを何度も実行していると上書き確認が出ます。その場合は「はい」でOK。
※同名のPDFファイルが開いているとエラーになるので、閉じるかファイル名を変更してください。

ここで一苦労あります。
宛名ラベルにちゃんとデータが入っているか、確認します。
何回もデザインぺージを修正することがあります。
宛名ラベルに上手く入らない場合
デザインぺージの作成方法を変える
PFでA4用紙サイズでPF画面を作成します
例えば、
24面の場合

18面の場合

宿題
宛名ラベルの「名前」後に「様」を付けて印刷したい。
名前に「様」が着くように印刷してください。
「一行1データ」のすごさが実感できる
いかがでしたか?「一行1データ」がだんだん実感できてきたのではないでしょうか。
どうですか、簡単でしょう。
こうした一気通貫の処理は、スプレッドシートではなかなか難しいものです。
今回は名簿から宛名ラベル印刷を例にしましたが、
ぜひ「見積もりシミュレーション表」から「提出用見積書」を出す、見積もりから「納品書」や「請求書」を出す――といった業務にも応用してみてください。
「一行1データ」の醍醐味が、きっと体験できるはずです。
私のDMの出し方
私は今でもマイツールで名簿を整理し、宛名ラベルを印刷して封筒に貼り、DMを送っています。今では古典的なやり方かもしれませんが、この方法が自分の性に合っています。
たとえば1000件近くある名簿を目で追いながら「この人には出さない」「この人には出す」と判断しています。名簿を見ながら一人ひとりを思い出してDMを出す――そんな意思決定も、私には大切な時間です。
宛名ラベルを貼るときも、またその人を思い浮かべています。時には、「やっぱり今回は出さないでおこう」と思い直すこともあります。DMの送料も馬鹿になりません。1通110円で1000通送るなら大きな出費です。だからこそ、宛名ラベル1枚1枚に気持ちを込めて貼っています。
そろそろ、身の回りを1行一データで考えるようになることだと思います。
マイツールでやりたいことがあるでしょう!
(マヒマヒ)