今週も、西順一郎先生から盗んだ技です。
野球でもテニスでも、ピアノや料理でも同じだと思いますが、その道の達人のやり方を見て、マネをするのは上達への近道です。
今では、達人の作法もネットや動画で簡単に入手できます。あとは「やるか、やらないか」。知っているだけと、実際にできることとの間には大きな差があります。
ここで改めて、「データベースとは何か」「一行1データとはどういうことか」を考えてみてください。
宛名ラベルと一行1データ
第6週では「PF」(プリント・バイ・フォーマット)を取り上げました。
名簿に登録された住所や氏名を、一行1データとして入力し、宛名ラベルに印刷するというコマンドです。
重要なのは、「宛名ラベル用に再入力しない」ということ。
一度マイツールに入力したデータは、繰り返し使い回す——これがマイツールの精神です。
応用例:レターヘッド
この方法は宛名ラベルだけにとどまりません。郵便物やFAX(今はあまり使いませんが、西先生はFAXを好まれていました)の送付状などにも応用できます。
わたし自身、毎月必ず使っているのが「請求書の送付」です。A4用紙にレターヘッドを縦印刷し、三つ折りにすると、ちょうど住所と氏名が長3封筒の窓に出るようになっています。ささやかな工夫ですが、非常に便利で長年愛用している方法です。
レターヘッドの作り方

Fドンで作成
宛名ラベルのPF画面とは違い、3行目に「F=」があります。
「右寄せ」「左寄せ」「中央寄せ」などのレイアウトがしやすいのが特徴です。
画面オートプログラムを活用
2行目に「今日の日付を自動で挿入するプログラム (画面オート)」を組み込みます。
これだけでもすぐ実用的です。
オートプログラムの解説
C:YMD[?]=M8,5:DR:4:1:M8,5/10000=M8,5:ESC:V1=M8,5:DR:0:1:SC:5:W:285::PL:4:1:5:6:6:1:7:1:ESC:STOP:
分解してみると
C:YMD[?]=M8,5:(YMD関数で今日の日付を8行目・5列目のマスに入れる。そのときの値は「20250804」)
DR:4:1:(小数点第4位まで計算する)
M8,5/10000=M8,5:(日付を10,000で割る)
ESC:(※不要かも)
V1=M8,5:(変数V1に8行目・5列目のマスの値を入れる※不要かも)
DR:0:1:(小数点の設定を元に戻す)
SC:5:(5列目を中央寄せ)
W:285::(285ぺージに書きこむ)
PL:4:1:5:6:6:1:7:1:ESC:(印刷するときの設定をA4縦に印刷する設定に)
STOP:
保存
デザインができたら、285ページに保存します。(西先生は85ページでした)
レターヘッドの印刷手順
名簿から送信先を表示(例:CMD登録したHHドン=SHU)。

Xドンで裏画面に切り替える。
285ページを読み込む(Rドン285ドン)。
今日の日付を入れて、画面オートを実行(RUNドンドン)。

Xドンで裏画面に戻す。
PFドンでレターヘッドを印刷。

3つ折りにして長3の窓空き封筒へ入れる

FAXをおくるとき、FAX番号が見えている

なぜこの方法が良いのか
ガチガチに固定したオートプログラムではなく、マイツールと「会話しながら」進められるのが魅力です。
名簿を検索したり並べ替えたりする過程で、新しい気づきや発見が生まれることもあります。
処理が自分のペースで進んでいく心地よさ——今の時代には珍しい感覚です。
おわりに
このように、わたしは毎日マイツールを使っています。
最近では、同じく毎日使うようになったAI(ChatGPT)がマイツールと相性が良いのでは、と感じています。
何か新しいことができるかもしれません。
そして、誰もマイツールを知らない中でひっそりと使っていることが、心地よくもあるのです。
(マヒマヒ)